第2章 全国チェーンを目論む企業
誰もが認める庶民的な人気商品でありながら、お好み焼きビジネスを、とりわけチェーン化を成功させる方法という点については百家争鳴である。
「大チェーン不在」と長年言われ続けたお好み焼き市場で、全国チェーン化を目論む企業同士の火花が散った。`88年には高付加価値化、ファツション化を遂げた大阪の2大チェーンが相次いで東京に進出、ナショナルチェーンへと第一歩を踏み出した。全国ブランド「ぼてぢゅう」や首都圏の地域チェーンも体制固めを着々と進めている。さらに、大手製粉メーカーや不動産業なども副業にしてお好み焼き市場に参入し始めた。このようなお好み焼き戦国時代ともいうべき状況で、着実にチェーン化をすすめている企業をいくつか個別にとりあげてみよう。